Pride Woodデザインプロジェクト
2019年度 実施
今回のプロジェクトでは、保育・教育機関、団体の多様なニーズに応えられるモデルとなる「木育空間」づくりのための、設計者、デザイナーの養成のための研修会を、「木育デザイン虎の穴」と題して開催しました。この研修会では、①木育の理解、②保育・保育環境の理解、③木育空間づくりの理解をもつ、優れた木育空間デザイナーの養成のために、それぞれの分野の第一線で活躍する実践者、専門家を講師として招き、これからの保育環境としての木育空間デザインについて多くの対話と、受講者が主体的に課題を解決する実践、優れた事例の視察からなる「アクティブラーニング」型のプログラムを実施しました。また、現場の保育、木育の実践者の声を直接聞く機会をつくり、講師そして受講者がともに学び、高めあうことのできる関係づくりに努めました。
なお、この研修会の実施にあたっては、埼玉県飯能市を中心に生産される西川材を主材料として設定し、西川林業地域の現状を学び、地域材利用の在り方についても検討し、試作品の作成、試行的利用を進めました。この取り組みをより良いものとしていくために、多くの皆様のご意見を賜りますことを願っております。
受講者の設計プロジェクトと並行し、事務局、講師によって、西川材を活用した遊具、家具の試作を進めました。多様な職種の参加者との交流、保育事業者との対話から見出された新たなニーズなどは、地域材の利用を拡大する製品開発の可能性を示しました。今回事務局によってデザインされたいくつかのツールは、その一例にすぎませんが、多くの方のアイデアを結集することによって、より豊かで、質の高い地域材、A材利用が実現すると考えられます。
◎令和元年度 顔の見える木材での快適空間づくり事業