Pride Woodロゴマーク

2018年度実績

30年度「A材丸太を原材料とする構造材等の普及啓発事業」の一環として、ガイドライン(案)に基づき、Pride Wood製品の開発を試みました。

今回はガイドラインに賛同した生産者(酒井産業株式会社)が、狭小の保育施設に有効なツールを導入するという想定にて、製品を開発・試作しました。

デザイン、設計者

宮原 克人

1996年東京藝術大学大学院 美術研究科修士課程工芸専攻(漆芸) 修了
2005年より筑波大学講師を経て、現在国立大学法人筑波大学芸術系准教授

ツールコンセプト

軽くて運びやすい国産針葉樹で作られたハコブロックは、園児・保育士のアクティビティ、クリエイティビティを誘発します。狭小の保育施設においても多様な遊びが展開されるでしょう。ブロックを積み立体造形をつくる。ブロックと板で空間をつくる。そして、運ぶための道具になったり、テーブルや椅子などの家具にもなります。さまざまなシーンをつくりだすハコブロックは、日常の動作と遊びを繋げます

チラシ、パネルデータ


展示会出展風景

「木と住まいの大博覧会」

ナイス(株)主催
東京ビッグサイト西ホール内

木育コーナーにて、ヒノキバージョンの試作を展示、来場の子どもたちに実際に体験していただきました

市民団体施設

スギバージョンの試作を展示、来場の子どもたちに実際に体験してもらい、保護者へのアンケートを実施しました

アンケート結果

2月21日、市民団体施設のフリースペースにおいて、スギバージョンの試作を展示、来場の子どもたちに実際に体験してもらい、保護者へのアンケートを実施しました。結果は以下の通りです。

1)ハコブロックの持つ製品イメージ

50項目のイメージ語からハコブロックの製品イメージの抽出を行いました。その結果、ハコブロック自然な、楽しい、あたたかい、安全な、安心な、体験的な、創造的な、環境によい、複数で遊べるなどが上位となり、企画・設計意図が十分に伝わっていることがわかります。

2)ハコブロックイメージと理想イメージの差

ハコブロックの製品イメージと理想の遊具についてのイメージを比較した結果、強い相関が見られ、使用者ニーズに対応していることがうかがえます。

また、ハコブロックが理想の遊具イメージよりも強く印象づけるイメージ語は、あたたかい、体験的な、シンプルな、柔らかいなどでした。一方理想のイメージを下回る語には、安全な、健康的な、没頭できるなどがあり、今後の改善の指針としてさらに改善していく必要があると思われます。

事業趣旨

この事業では、私たちがこれまでに積み重ねてきた実績と経験、独自の流通ルートを生かして、教育機関、団体の多様なニーズに応えられるモデルとなる木製の教育・保育用家具、遊具、教材等の開発と、新たな販路としての教育機関、団体に対してPRするための訴求方法を確立することをねらいとしています。

これまでの教育用家具、遊具等の素材は、主にブナやナラなどの広葉樹材が中心でしたが、近年では、スギやヒノキなどの針葉樹材の製品ニーズが高まっています。そこで、質の高い針葉樹材を中心とする新たなA材ニーズを掘り起こし、付加価値の高い製品開発を進めていくこととしました。また、幼稚園や保育園等の教育団体や生活協同組合などの消費者団体やその会員を対象とした展示会の工夫、開催により、A材丸太を原材料とする製品の普及啓発に取り組み、今後も、子供のために取り入れられやすい製品の開発、普及を行っていきます。